PROJECT 情報連携プロジェクト

2022年6月テーマ

   

こども食堂へのボランティア受け入れについて

コロナ前と比較して学生からのボランティア参加希望の問い合わせ数に変化はありましたか?


コロナ前と比較して企業からのボランティア参加希望の問い合わせ数に変化はありましたか?


学生ボランティアを受け入れる際、こども食堂へつなぐ際、課題として感じることについて情報交換しました。

  • 就活のためのボランティアに来る学生もいて、単発で終わってしまう
  • 特に年度初めは、学校でのボランティア関連授業の単位取得のための実地体験的な応募が多く、単発で終わることが多い
  • コロナ禍でお弁当形式で開催の食堂が多いので、学生のやりたい活動と実際に行う活動にギャップがある
  • 授業、アルバイト、サークル活動、就職活動と忙しいため参加が不定期となり、人役としての計算はできない。せっかく子どもたちと仲良くなっても継続性が無い
  • 希望者には対応できる場所が少ない
  • 社会人ボランティアとは全然違う。時間を守ることが出来ない可能性がある等を頭に入れておく必要がある。子どもとの距離の詰め方、遊び方はとても上手だが、同時に活動後のフォローや振り返りをしっかり丁寧にする必要がある。ボランティア参加を通して、学生自身もたくさんのことを学んでいる途中であることを理解しておく必要がある。ただ、運営側にボランティアのサポートまで求めるのは、難しいと感じることが多くある
  • 大学生に交通費を支払いたいと思うが資金不足
  • アクセス手段の理由により、学生が参加できる先が学校近くまたは駅周辺の居場所(こども食堂)に限られるため、受け入れを希望されている先へのマッチング率向上が課題
  • 一人のボランティア希望の依頼に対して、こども食堂までつなぐのに、時間がかかること
  • この時期ですので、体調管理をきっちりしてもらうこと
  • こども食堂の衛生管理などの体制。特に昨年は衛生管理などに関する申請書に通過した食堂のみ、大学がボランティアとして協力するという動きがあった。その場合、ネットワーク団体としての締結は負担が大きくできないので、結果的に個々のこども食堂がそれぞれ責任をもって締結してもらうしか無かった

企業から社員ボランティアを受け入れる際、こども食堂へつなぐ際、課題として感じることについて情報交換しました。

  • 社会貢献活動としてイベント的に大人数で単発で来られるので、バランスが悪い
  • どうしても1回限りが多く、むしろ調整のために手間が増えて、こども食堂が積極的に受け入れたいということにはならない。むしろその後のつながりづくりや別の支援を期待して受け入れることが多いと思う
  • 貧困対策だという思い込みのまま来られると困るので、そうではないことの説明が必要。企業の看板を背負っているので、振る舞いは常識的であり、その点は安心できます
  • 何をしたいのかが明確ではない
  • 一人のボランティア希望の依頼に対して、こども食堂までつなぐのに、時間がかかること
  • こども食堂へのボランティアが視察的な意味合いなのか、継続的な支援なのか分からない事がある

ボランティアマネジメントやルールづくりとして、すでに取り組んでいるもしくは検討していることについて情報交換しました。

  • 注意事項を書いたものを用意して渡している
  • まずは、お食事に来ていただいて、食堂の様子を見て頂いた後に、要請をお受けするようにしている
  • ボランティアコーディネーター研修を開催し受け入れ団体に受講を促したりしている。受け入れ希望の各食堂を対象に事前にヒヤリングをおこない希望に添うかたちで受け入れできるようにしている

 

コロナ前と比較として、企業ボランティアについては参加希望の問い合わせ数が増えたと回答する団体がもっとも多いことがわかりました。
学生ボランティア・企業ボランティアともに、双方の条件マッチングに手間がかかること、そして1回きりの体験的な受け入れの場合もありその後の継続が難しいことが課題として挙げられました。


県域でのネットワーク展開について

各都道府県内でこども食堂をエリア分けまたはグループ分けしていますか?


どのような分け方ですか?分けていない場合は、どのような運営体制をされていますか?

  • 県内15エリア(1〜5市町村)に分けています
  • 市域ネットワークがあるところはそれをそのまま活用。それ以外は、数のボリュームとエリアの広さを鑑みて7エリアに分けている
  • エリア分けはしていないが、ハブ拠点を5カ所設置しており、その近隣がエリアとなっている
  • 大雑把にいうと東西南北ですが、人口規模やこども食堂の密度により境界があいまいです
  • 大きくは県内を4地域に区分し、さらに地域性を考慮して全体を9地域に細分化しています。それぞれに地域幹事を置いて、地域毎のネットワークを形成するようにしています
  • それぞれでラインがあり、連絡を取り合っています
  • 14か所のハブステーションがありますので、そのハブステーションを中心にエリア分けしています
  • 各市町別(19市町)

エリア分け・グループ分けの経緯・目的は?

  • ご寄付・ご支援の量頻度が増えてきた中で、各団体と個別に対応することが困難になってきたため
  • 食堂が増えてきて把握が難しくなってきたため、エリアに細分化した
  • ハブ拠点設置がきっかけ
  • 広い県域をまんべんなく目配りしていくためにはエリア分けが必要と考えました
  • 人口は少ないですが、広いので、3つの地域に分けています。寄付物品の配布等についても、3つの地域でそれぞれで実施できると便利だからです
  • 各エリアリーダーには、新規立ち上げ希望者などの相談窓口の役割も期待しています

各エリア・グループ間では、どのように協働していますか?

  • お互いの会合に参加して情報交換したり、食品の融通を行ったりしている
  • 個人的なつながり
  • 食材、物資等は相互扶助で代表の方がハブ拠点に受取りに来ていただいている。また、フェスタ等のイベントも協力して実施されている
  • 全体ミーティングなどで意見交換などは行いますが、協働は特にしていません
  • 定期的に情報共有会や勉強会を開催して、お互いの悩み相談やスキルアップの場にしています
  • 初期段階ですのでグループの代表を出してその地域での困り事などを代表者会議で話し合う機会を取っています

県域NWとして、各エリアとの関わり方はどのようにしていますか?

  • 定期ミーティングを毎月行って情報の共有をはかっています
  • あまり、干渉しないようにしている
  • 組織的には県域NWの中に代表1人と各エリアの代表者9人の幹事が配置されています
  • グループでSNSを使って、頻繁に情報交換をしております
  • 要望があれば行政等と交渉したり、こども食堂開設の学習会などを開いたりしている

エリア分け・グループ分けしたことによる効果/成果について情報交換しました。

  • エリア内のコミュニケーションが増えることで、各こども食堂の現状把握がしやすい。地域ごとの企業案件などはその地域につないでいくことで、企業とこども食堂との関係性がより深くなる
  • 顔の見える関係になっている
  • 各エリアごとに温度差が若干ありますが、エリア内で独自の活動(例えば大学生とのコラボ)を行い、それを周りに発信していく取組みが見られます
  • 仲間意識は深まっていっている
  • 情報発信がスムーズ
  • エリアでの地域ネットワークが生まれ、地元の社協さんとの連携もしています

エリア分け・グループ分けしたことにより発生した問題/課題について情報交換しました。

  • 個々のコーディネーターの状況により、対応に差が出る
  • エリアへの負担が増えてしまう
  • 会員の食堂さんが、自分はいくつのNWに入っているのか?等の混同が多くなった
  • こども食堂とのつながりを地域幹事に任せているので、県域NWとしてはこども食堂との間に距離感があり、現場の課題が直接聞こえてこないことです
  • 運営者それぞれの価値観の違いもあり、エリアNWに参加されず孤立しているこども食堂が発生しています

 

県域でのネットワーク形成について、67%が「エリア分けをしている」ことがわかりました。
エリア分けによってよりきめ細やかな物資・情報のやりとりが実現した、交流が深まったという効果がみられる反面、エリア間での対応に差異が目立ってきたという意見もありました。

 


IT活用に関する取り組み状況について

IT活用(ホームページ制作や会議アプリ活用方法など)に関して、過去にこども食堂から相談を受けたことはありますか? ※IT設備購入等の物資支援の相談ではなく技術面での相談。


どのような相談を受け、どのように対応されましたか?

  • 会議アプリがうまく使えない
  • ウェブサイト作成ツールの種類やその選択、広報媒体の選択、会計ソフトの選択など
  • SNSの有効活用、管理体制
  • メールの添付データの保存の仕方が分からない
    →対応:アプリのインストールを手伝う。使い方を丁寧にお伝えした

こども食堂の運営にあたり、SNSを効果的に活用している事例をご存知でしょうか?


具体的にはどのような活用でしょうか?

  • 公式SNSアカウントでの周知、活動内容の掲載や次回の開催日のお知らせ等を行う
  • パントリー利用者募集
  • 参加申込を受け付けているところは参加者が多い
  • 運営ボランティアを募るためにSNSを活用している
  • 他企業・他団体との連携や寄付を上手く集めている団体さんがいます

IT活用、またはIT活用支援に関して、地域ネットワーク団体として計画していることはありますか?

  • 情報共有やマッチングシステムの構築
  • ホームページの開設等引き続き支援していきたい
  • アプリを制作中。支援物資の注文から配布までを管理する予定です

今後、むすびえに期待するIT支援はありますか?

  • 基本的なSNSスキルの研修などは継続実施してほしい
  • ITを活用した支援もありがたいが、直接対面する方式でのご支援もいただきたい
  • 寄付・ボランティアのマッチングアプリ(サイト)の開発
  • SNSによる広報の仕方の講座など

こども食堂で必要だと感じるハード設備はありますか?

  • 個人スマホを使っておられる方が多いので、タブレットがあるとよいと思う
  • Wi-Fi
  • お礼状を作成するのにノートパソコンとカラープリンタが各団体に必要です

 

こども食堂のIT設備及びSNS活用術などの必要性はいずれも高いが、リテラシーに格差があり今後も継続的な研修を望む声もあり、一部では対面での支援も希望しています。


防災に関する取り組み状況について

防災に関わる活動(情報発信等も含む)をしていますか?


具体的にはどのような活動でしょうか?

  • アレルギーに対応した炊き出し食の調理実習を予定
  • 防災用キッチンカー(自走自家発電装置、貯水タンク)を保有しており、平常時にはこれを使い、会員食堂に食材運搬を行い紹介している
  • 寄付でいただいた防災備蓄食品の配布
  • 防災講習会を開催予定
  • 事務局メンバーの一部が、防災団体の事務局を兼務しており、こども食堂向けと災害対策用の物資倉庫も共有している

もし災害が起こったら「災害時」に地域ネットワーク団体として連携できる地域の団体・企業、行政機関等はありますか?


今後、「防災」「災害時」について、心配事、改善したいことはありますか?

  • 連絡手段と交通手段の確保、確認
  • 災害時にこども食堂としてお役に立てることがあるのか、まだよくわかっていません
  • 建物の耐震性が十分でないこと
  • 食堂ごとのマニュアルの整備
  • こども食堂による被災者支援機能、地域防災拠点化は進めたいと思う。被災地域での出前炊き出しなどの実施、参加はもっとできるはず
  • こどもの居場所(こども食堂)に災害対策物資を備蓄し、有事のセーフティーネットとして機能していくようにしたい

地域ネットワークとして、防災研修の受講あるいは開催に興味はありますか?


実施するにあたり、課題になりそうなこと/なっていることは何でしょうか?

  • 主催者をどこにするのか
  • 連携する方々の理解
  • 多種多様の地域にこども食堂があり、想定される被害もさまざまであること