PROJECT 情報連携プロジェクト

2022年4月テーマ

   

今だからこそ考えたい、【ネットワーク】とは何か?

「ネットワーク団体が大事にすべき要素」について情報共有しました。

  • 立ち上げ支援・後方支援力、物品収集力、行政との連携力、学習会・交流会の実施力、情報発信力、政策提案、寄付の分配、ビジョン、人材、認知度、他機関・団体などとの連携
  • 相談場所、相談対応力(こども食堂だけではなく、企業や行政、社協などからの相談対応も含む)、各こども食堂とのネットワーク力、各こども食堂同士の対話を促すファシリテーション力、こども食堂などの活動資源仲介力(ファンドレイジングの力や、適切にマッチングする力)、こども食堂などの地域福祉拠点としての力を高める力、アドボカシー力(調査・発信)、信用、事例把握力、おすすめを紹介できる力(○○地域でこの特徴を持っている団体はAとB、○○社の支援希望に見合った団体はCなど)
  • 共感する力、子ども食堂の利用者のしんどさを理解しようとする姿勢(完全には理解できないが)、支援者然としない姿勢(ネットワークが偉いわけではなく、あくまで縁の下の力持ちであるという謙虚な姿勢)
  • やはり共感力だと思います。なるべく当事者目線で繋がること(=伴走支援力)を大事にすれば、資金力やノウハウは二の次だと思います
  • 助け合いの精神、互いの活動を尊重すること
  • 各食堂の地域性や主体性の重視(ネットワークが偉いわけではない)、個別の食堂の尊重
  • リーダーの安心な居場所、相互扶助、仲間意識の醸成、原点回帰、聞く力、多様性への共感
  • NWの価値の共有

 

 

こうしたことを、ネットワーク団体メンバー間できちんと話したり、考えるためのワークショップ等の場を開催したことがありますか?


ネットワーク団体の「ゴール」は何でしょうか?

  • 行政に地域の一つの重要な団体との認識を持ってもらうこと
  • ゴールはない
  • 暮らす地域に関係なく、子どもが必要なサポートや人とのつながり、安心できる居場所を得られる環境が県内全体にある状態。運営者が孤立しない状態
  • 「支える人を支える」立場が不要になることだと思います。一方で、こども食堂は常に新陳代謝が起きるし、こども食堂からの支援ニーズ(顕在化していないものも含む)、また応援したいというニーズ(正確にはシーズ)は常にあるし、まだ十分顕在化していない(運営)課題を見つけ、解決しようとする試みは、いつの時代にも必要だと思いますし、ネットワークやサポートセンターが不要になることは、こども食堂という存在がある限りは残念ながらないと思います
  • 活動頻度は低くなるが、親戚のような立ち位置。なにか運営に困った時に相談できる窓口、として存在していればいいのかと感じます
  • 【教育格差是正・負の連鎖からの脱却】が、ゴールだと考えております
  • 子どもを真ん中において、さまざまな世代がつながり、困っている人を放っておかない、あたたかいまなざしあふれる地域になる
  • 県域でのネットワークから、自治体単位でのネットワークに移行していくべきだと思います
  • こども食堂の活動とそこへの支援活動が広がっていっても、その活動は時代に合わせて多様化していく。そこには常に課題が存在し、ネットワーク団体の必要性は変わらないだろう。地域で起こることがみんなの問題・課題になればよい
  • あえて、こども食堂を作ろうと言わなくてもいい社会

 

「地域ネットワーク団体とは何か」地域によってはこの問いを機に、団体内で話し合うきっかけにしたところもありました。情報力や資金力の他、共感力・寄り添う力といった要素も多く挙げられました。


【大事にしていること/大事にしていきたいこと】の活用方法について考える

【大事にしていること/大事にしていきたいこと】について感想を教えていただきました。

  • こども食堂(これから開設する団体を含め)の指標となり、関係機関や社会に対して子ども食堂への理解促進につながる大事なものだと感じた
  • この思いをこども食堂に関わるすべての人に知ってもらいたい
  • 素晴らしいと存じます。画一的でない「こども食堂」を定義づけすることは不可能でしょうが、こども食堂のスタンスを”文章化”してくださったことは、とても意義深いと存じます
  • こども食堂に対してマイナスイメージを持ったことがある人に再認識してもらうきっかけになるかもしれないと思った
  • 可能な限りでなぜこれが生まれたのか、なぜこの文章がなければならなかったのか、この文章作成に込められた思いは何なのか、その背景を同時に伝える必要もあろうかと思います

 

 

関連記事:「こども食堂が大事にしていること/これからも大事にしていきたいこと」をまとめました。


【大事にしていること/大事にしていきたいこと】を、地域ネットワーク団体内、あるいはこども食堂運営者の方々と、どのような活用ができそうでしょうか?

  • 子ども食堂開催場所に毎回掲示する
  • ネットワーク通信に載せさせていただきたいと思います
  • 新規開設サポート、ネットワークでの研修会で使わせていただきたいです!
  • 5つのポイントについて共通認識を深めるための「場」の設定

 


こども食堂間の連携と課題について

今年(2022年)に入って「新たにこども食堂を立ち上げたいという相談が増えてきている」という声もよくお聞きしますが、一方で「立ち上げ支援の段階でなく、立ち上がったこども食堂の運営支援がメインの段階に移ってきた」という声も聞こえてきます。それぞれの割合(立ち上げ相談:運営に関する相談。感覚値)を教えていただきました。

  • 5:5(回答数6)

  • 4:6(回答数4)

  • 6:4(回答数4)

  • 2:8(回答数3)

  • 3:7(回答数2)

  • 7:3(回答数2)

  • 9:1(回答数1)


利用者からの声や行動により、こども食堂間で生じてしまっている課題、またすでに取り組んでいる対応策について情報交換をしました。

  • 他の団体と活動内容を比べることで出てくる問題(SNS等の情報も含む)。イベントを多用している団体に憧れを抱き、無理をしてしまう団体がある。食数(お弁当を何食作っているか)などを競ってしまい、一番大切なホスピタリティがおろそかになってしまう

    →対策:個別的には「比べなくていいですよ。自分たちのペースで活動してください」とお声がけはさせていただいていますが、負の側面だけでなく他団体と比べることで新たな気づきも得られるというメリットもあるため一概に決めることもしたくないという事もあります

  • 市内のこども食堂間で、コロナで開催している所と開催できていない所の差ができてしまったこと

    →対策:ご相談いただいた方には個別でお悩みを聞き、他の食堂の活動をお伝えしています

  • こども食堂それぞれの運営の違い

    →対策:こども食堂の形に正解はないと言い続けること

  • 地域により自粛ムードの強さに濃淡がある

    →対策:特になし

  • 支援物資の分け方(公平性)。ネットワークに届いた支援物資を分ける際、同じ数量で分けるのか各食堂の規模により差をつけるのか

    →対策:現状では同じ数量で分配している

 


コロナ禍でのこども食堂への活動支援(人材・物資のマッチング)を今後どうしていくか?

コロナ禍におけるこども食堂への活動支援(ボランティアのマッチング)を今後どうしていくか?について、地域ネットワーク内で話し合ったことを教えていただきました。

  • マッチングは行っていないが、各こども食堂のボランティア集めについて多様な運営方法の情報収集と提供を行う予定
  • ボランティア募集情報の発信やガイダンス等で活動を支援していく
  • ボランティア募集を行うホームページの活用
  • ホームページに来たボランティア希望の方をエリア分けして、各エリアのLINEに流し、エリア内のこども食堂のグループで受け入れ可能な団体があれば受け入れている

 


コロナ禍におけるこども食堂への活動支援(ボランティアのマッチング)について、コロナ前と比較して変更したこと/工夫したことを教えていただきました。

  • コロナ禍でキッチンスタッフとしての技術力がある高齢者がいっせいに退いたという現状は確かにあったと思います。どこでも50代のボランティアを探しているということは聞きますが、問題化しているところまでは行かず、それぞれで解決していると認識しています
  • コロナ禍のため、食堂スタッフ自体も小人数にしている団体も多いので、ボランティアの受入れが減ったことです

 


コロナ禍におけるこども食堂への活動支援(物資のマッチング)を今後どうしていくか?について、地域ネットワーク内で話し合ったことを教えていただきました。

  • 拠点に集まった支援物資を各食堂まで届ける手段
  • ハブ拠点の拡大と活用促進。ミニロジ拠点の新設
  • 地元企業への働きかけ
  • コロナ禍に加えてエネルギー資源価格をはじめとする物価高騰の影響もあると考え、支援が必要なこども食堂と、その活動地域の企業・団体の支援とを直接マッチングする活動を計画しています
  • 寄贈品については、基本的に寄贈主の意向を尊重し、希望団体をMLで募る方法をとる

 


コロナ禍におけるこども食堂への活動支援(物資のマッチング)について、コロナ前と比較して変更したこと/工夫したことを教えていただきました。

  • できるだけ食堂形式で開催していただけるよう、アクリル板のしきりをお配りしましたが、これは喜ばれたと思います
  • コロナ前はお菓子を付けるということは意識しませんでした。お菓子は思いっきり子ども受けするものを意識しました。ストレスの解消になるかと思い
  • 特に決めたことはございませんが、持ち帰れる食材や除菌商品など感染対策物資などが目立ちます
  • 支援企業開拓や配送網の構築など工夫をしました。県内12か所のこども食堂の方に拠点にもなっていただき、配送網を確立しました
  • 事前に申込をしていただき、なるべく必要な団体へ、必要な数が行き渡るように、調整を行っている
  • 県内の社協や社会福祉施設にご協力いただき、県内4か所に冷凍冷蔵庫を配置し、冷蔵冷凍品も提供できるようにしている。物資を受取るためのこども食堂の負担がなるべく小さくなるよう、可能な限り物資の受取り場所を県内2~3か所に分散している

 

コロナ前後での状況変化とそれに応じた工夫を教えていただきました。コロナ禍をきっかけにヒトやモノの情報網や流通網を新たに整備した地域もあることがわかりました。